おもろそう、本も含め https://t.co/RTpiS8iqy0
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月2日
このツイートを見て、面白そうと思い、すぐポチりました。
で、このイベントに間に合わせるように急いで読みました。
イベント駆動読書、全部は読みおわらんかったか…
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
RT: #プロトタイプシティ 出版記念トーク @GOROman レガシー世界との戦い https://t.co/5zJqHFqE3n
本を読むのが遅いもので、イベント前までずっと読んでました。終わらなかったと思いきや、あと3ページくらいであとがきというところでした…本当にギリ間に合わなかった笑
ということで、せっかく読んでイベントまで聞かせていただいたので、熱いうちに感想でもちょっと書いておこうかなということで。
どんな本
今は実際に作ってみるプロトタイプ駆動が大事。プロトタイプしやすい深センは凄いよ!という本です(おい
一般的に使われる用語ですが、事業において創造される価値は、
- 連続的価値創造:既存の価値をブラッシュアップ(テレビの画質が良くなる、バッテリー大容量化、より速いCPUを作る、etc...)
- 非連続的価値創造:今までに無い価値を創る(スマートフォン、クラウドコンピューティング、ドローン、etc...)
という2つに分けられ、今は後者が重要な時代。この非連続的価値創造は、プロトタイプによる大量のトライアル&エラーの中から偶発的に生み出されるものである。なので、従来のウォーターフォールでもなく、アジャイルともまた異なる、プロトタイプ駆動が重要であると。そういったことについて、様々な事例や現況を元に詳しく書かれている。
正直、「深センすごい」っていう噂は当然聞いたことはあるものの、何が具体的にどう凄いの?っていうレベルだった私にとっては、
非常に新鮮な話ばかりでした。(安定の1スベリ)
この凄さを理解したら、深センの深セン(親善)大使になりたくなりますね。(無理やりな2スベリ)
せっかくなので、ざっと各章の話を備忘録的に書いておきます。
第一章 プロトタイプシティの時代
なぜ今プロトタイプ駆動が重要なのか、背景や事例を交えて説明してくれています。近年のコンピュータ史として読んでも充分面白い。自分もオープンソースの恩恵を受けるビジネスに携わっているので、うんうんとうなずきながらも、プロトタイプの重要性を改めて認識できました。
第二章 中国イノベーションと「安全な公園」
「安全な公園」要は、なにか創る(遊ぶ)ためのプラットフォームのことを指します。中国のウィーチャットには企業・ユーザによるミニアプリが公開可能ということです(このあたり全然知らんかった)。ある程度の制限を与えつつAPIを使いながら開発・提供する場が安全な公園と呼ばれる。アプリストアやブログサービスのようなものもそれに該当します。この元祖が、実は日本のiモードであるという話は非常に興味深かったです、auユーザだったものでピンと来なかったですが笑 Google、Apple、Amazon…とかを考えると、日本の「安全な公園」はもはや海外の公園しか無いんじゃないか、という気になりましたが、日本国家全体的には他国と比べて「安全な公園」であるということです。これがビジネスに繋がっていかないことが問題のようですが… 自分にとっての安全な公園を探すことがこれから益々重要になる… という話は、転職活動中の自分にとってビシッとくるお言葉でした。
第三章 「ハードウェアの聖地」深センの秘密
深センがプロトタイプシティと呼ばれる所以というか、深センの何が凄いかが非常にわかりやすく解説されています。深セン完全に理解した。
第四章 次のプロトタイプシティ
そんなん分かるわけねー!という話。
第五章 プロトタイプシティ時代の戦い方
プロトタイプシティの働き方を実践するナオミ・ウーさんと(私にとっては)おなじみGOROmanさんのインタビュー。お二人のお仕事や考え方がよく分かるインタビューです。GOROmanさんは某ミライの本などでよく知っていますが、お二人に共通するのは、誰よりも熱いユーザーであり、誰よりも熱いハッカーなのかなあと。何でも触ってみる、使ってみる、そこから新しく発想したり提言したり。そして、コミュニティと積極的に交わっていくのも同じなのかなと。ある意味、この部分が、プロトタイプシティ時代の基本要素なのかなあなんて思いました。もちろん、そんな簡単な話だけではないわけですけど。
本を読んで
- 深セン完全に理解した
- やっぱり何でも創ってみる、触ってみるはやらないとね
- でも非連続的価値創造を自分ができるかというとうーん、という気はするけど…
正直、GOROmanさんのリツイートに釣られてポチっただけだったんですが、シンプルに本全体が面白かったです。深センの話ももちろんですが、近年の価値創造の考え方、中国の状況とかも単純に勉強になりました。それでいて読みやすかったと思います。イベント駆動だったこともあったけど、かなり夢中で読みました。著者の皆さんの熱い想いも感じられて、この本読めて本当に良かったです、GOROmanさんありがとうございます。
イベント
と読んだ直後に、GOROmanさんのイベントを聞けたわけで。とりあえず後半部分を埋めこんでおきます。途中にトラブルでURLが変わっています。
基本的には五章のGOROmanさんのインタビュー部分の深堀りが多かったかなと思います。正直、GOROmanさんのご意見にはいちいち同意なんですよね…
確かにレガシー切り捨てたいよなあ… でも客がゼロになるまで切れないんだよなあ…#プロトタイプシティ
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
レガシーは切り捨てたいけど、お客様まだいるだろ理論で絶対切り捨てられない日本企業に所属しておりますゆえ…このつらみ… テクノロジーでない別の手段でレガシーをカバーするっていうのはヒントになるかもしれない…
読んでくれない日報… うっ、頭が…#プロトタイプシティ
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
こういうお仕事をされてる方々でも「誰も読まない資料」問題に悩まされるんだなあと思ったり… リモートワークはサボるかもしれないから時間単位で日報を書け!と言われて会社を辞めようと思いました…
今はHPを使う仕事でなくMPを使う仕事にシフトしている。MPはストレスで減る、それを減らさないようにするか、的なことが書いてありましたね。確かに、リモートワーク時はMPが仕事に振れた気がする…#プロトタイプシティ
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
これ、本でも印象深かったんですよね。MPだいじに。
会社にはおどるほうせきとかどろにんぎょうが多すぎる#プロトタイプシティ
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
だからリモートワーク続けさせろって主張したんですけどね… おどるほうせき(Gたくさん持ってるけど大して強くない、でもMP削ってくる) どろにんぎょう(つよくない、でもMP削ってくる) あたりがピッタリの例えだったなと後で思った(暴言
プロトタイプを色々やってたからいきなり見せることができて、「これが欲しいです」ってすぐなったと。
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
まさに非連続的価値は見せないと伝わらないという話の体現…
したいんならやれよ!#プロトタイプシティ https://t.co/ITEmIfNyRX
「したいんならやれよ」これ、全ての手を動かさないサラリーマンの脳内に飛ばしてほしいと思いました。ただ、最近自分もダラダラしてしまっているので、あまり人のこと言えない部分もあるので、締めていきたいと思いました。常にプロトタイプが出せるくらい色々やり続けるのはなかなか難しいけど、脳汁出ればどうとでもなるってことですよね。脳汁出すには何でも触っていくしかない。
非常に痛快なお話だった。やっぱり、何でも触ってみて自分でやってみないとダメすよ。
— 聖(ひじり)@DQタクトウォークおじさん (@hijili2) 2020年8月4日
どうしてもポポポ認証が分からなくなってきたらもう下の代に任せて裏方に回るわ。#プロトタイプシティ
自分もボチボチ老害化しそうな危険も意識しながら、プロトタイプしたいと思いました。ただ、まずはMP減らない環境に「にげる」したいです。がんばります。
雑なTLまとめですが、まあ、上記の通り楽しかったし、少し最大MP増えた気もします。もう30代後半、HPはどうしても減ってくるから、MP増やしたいですね。
ついでに、ワークマンの本も添えて
たまたま、ワークマンの本読んでて、ちょっと思ったことをついでに書いておきます。
これまだ読んでる途中なのですが、内容としては、ワークマンがワークマンプラスとして大成功の展開をする上での取り組みが軸になっているわけですが、やっぱりそういう成功ストーリーの中にも『プロトタイプシティ』と通じるものがあるなあと。物流を伴う作業服販売という業種なので、一概に比較はできないですが、
- まず売上データをしっかり取って分析(ここはただのDX的なものかなと)
- データ分析強化する中で社員が自発的に作ったマクロを全社展開
- 同じ時期に同じ規模の異なる店舗を出店してABテスト
- ファンをインフルエンサーとして取り込んでの販促
ってあたりが、色々やってみた中で上手くいったこと、なのかなと。この本だと、わりと成功したことばっかりが並んでるんですよね。最終結果だけが書かれているというか。それが上記の施策なわけですが、やっぱりこれらが出てくる前は多産多死の施策があったんだろうなあと思うわけです。CIO的なポジションに抜擢された土屋氏が当たり施策をバンバン打っていった印象に読めるんですけど、実際には様々試して、最終的に上手く行ったことが本に載るわけですよね。非連続的な価値創造かというとまた違うかもしれませんが、これまでのやり方を改善する(=コストを削減する)のではなくて、別のやり方を模索する、という点は同じ考え方ができるのかなと。なので、世界的イノベーションを!とかまで行かずとも、近い仕事の中にもトライアル&エラーをぶつけていく余地はきっとあるよね、ということを言ってみたかっただけです。
身近に感じられると、少し希望が湧ーくマン。(眠いからもう何でも良い3スベリ)
おわりに
ちょうど、コロナ禍の夏季休暇中だったので、読書感想文的には丁度良かったかなと(笑
ぶっちゃけ、イベントがオンラインイベントじゃなきゃ参加登録遅れで聞けなかったと思うので、そういう意味ではコロナ的な世の中万歳です。そっち方向に人類がシフトしていくことを願っています… レガシーからの脱却を祈って…